結論:
・最も電気代が安いのは「送風」モードです。
・次に「弱冷房除湿(ドライ)」、その次に「冷房」。
・再熱除湿は湿気を取りつつ室温を上げ直すため、最も電気代が高め。
・快適にかつ電気代を抑えたいなら、湿度と室温に応じて使い分けがおすすめです。
各モードの特徴と消費電力比較
モード | 目的 | 特徴・仕組み | 消費電力目安(家庭用) | 電気代の比較 |
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送風(ファン) | 空気循環のみ | 室温・湿度ほぼ変化なし。風を送るだけ。 | 約15 W程度 | 最も少ない |
弱冷房除湿(ドライ) | 湿度を下げつつ軽く涼しく | 弱冷房運転+弱風で湿気を結露除去 | 約200 W程度 | 「送風」の次に低い |
冷房 | 室温を下げる | コンプレッサー+強冷房+風量で温度制御 | 数百ワット~1kW超 | 「弱冷房除湿」より少し高め |
再熱除湿 | 湿度を下げつつ室温維持 | 冷やした後に再加熱して快適な温度で送風 | 冷房以上 | 最も電気代が高い |
自動(Auto/風量設定) | エアコン全体の効率化 | 必要時に風を回し、停止時は停止。湿度調整も間接的に実施 | 冷房または除湿運転に準ずる | 節電型の設定にもなる |
消費電力と電気代の実例
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送風モード:約15 Wほどの非常に低消費電力。冷暖房と比較して約1/10以下。
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除湿モード(弱冷房除湿):約200 W、送風の13倍程度の消費電力。
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冷房モード:例として410 Wのモデルで、1時間あたり約12.7円(単価31円/kWh、東京電力モデル)
上手な使い分けのポイント
✅ 気温が高く暑い日は → 「冷房」
短時間でしっかり涼しくしたいときは冷房が最も効果的。
✅ 気温はそこそこだけど湿気がつらい日は → 「弱冷房除湿(ドライ)」
室温を極端に下げずに湿気を除去でき、省エネ効果もあります。
✅ 室温・湿度とも問題ないけど風を循環させたいとき → 「送風」
電気代を抑えつつ空気循環による涼感を得たいときに最適。
✅ 湿度が高く肌寒さを感じる梅雨時など → 「再熱除湿」
湿気を除去しながら、体感温度を下げすぎずに快適維持。電力はやや高め。
✅ 部屋ごとの温度ムラや運転ストレスも考慮 → 「自動(Auto)」
必要なときだけエアコンとファンが稼働し、節電と湿度管理を両立。
その他の節約ポイント
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設定温度を1℃上げるだけで、消費電力は約13%減と言われています。
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サーキュレーターや扇風機の併用で体感温度を下げられるため、設定温度を高めでも快適に過ごせます。
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フィルターは月に1~2回掃除して、冷却効率を保つことで電力消費を抑えることが可能です。
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出かけるときは冷房をつけっぱなしより、温度を上げるかタイマー利用がおすすめです。
まとめ
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電気代が最も安いのは「送風」→次は「弱冷房除湿」→「冷房」→そして「再熱除湿」。
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快適性と電気代のバランスを取りながら、気温や湿度に応じてモードを切り替えるのがベターです。
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フィルター清掃や風の循環、設定温度の工夫も節電に直結します。